エビン刑務所209ブロックを元情報機関捜査員が告発!


 イラン.ヒューマンライツ組織は以下のビデオクリップをサイトに載せています。このビデオで話しているのは、元情報機関捜査員のレザー・マレクです。
 ビデオは一年前に刑務所内で撮影されています。ビデオテープは、一年をかけてやっと外へ出されたようです。レザー・マレクは、イラン政府と情報機関関係者・悪名高いテヘランのエビン刑務所の209ブロック(政治犯専用)などの状況を暴露しています。残念ながらこのビデオは今のところペルシア語でしかありません。ビデオの発言は国連のバンキムン事務総長宛になっています。
 レザー.マレクは8年前に逮捕されています。彼は30ケ月間209ブロックの独房に監禁されていました。この間の凄まじい拷問のすえ、彼は普通に喋る事もやっとでした。歯・頭脳の骨折・心臓病・頭痛(ミグレン)などを患っています。また、逮捕後の四年間は弁護士をつける事も出来なかった。彼の逮捕理由は以下のようです。
 96年頃から行方不明になっていた数名の知識人・作家・詩人・ジャーナリストはしばらくして、砕かれた遺体で発見されていました。この連続殺人事件はメディアに取上げられて、大問題に発展していきます。追い詰められたイスラム政権は騒ぎを鎮めようと作戦に出ました。この作戦には部下の数名を犠牲にする事でした。元情報機関副委員長のサイード・エマーミはその犠牲者の一人でした。妻まで逮捕・拷問を受けていたサイード・エマーミは、後に刑務所内で不審な死を迎えます。その後、彼の同僚だったレザー・マレクは80ページに及ぶ報告を出して、サイードの死亡・連続殺人事件の背景を暴露します。当時、連続殺害問題を取上げたとして、レザー.マレクのような政府関係者を含めて弁護士・遺族関係者などは脅迫・追跡・逮捕と拷問などの対象になりました。
 この連続殺害事件では、一般人・女・子供を含めて(土地・財政を目当て)450名あまりが暗殺されています。犠牲者の実名・殺害の実態を記している本がいくつも出版されています。事件の背景に並んでいる人物は、イスラム政権の頂点にいる連中ばかりです。
 ビデオでは、名前などが出されている人々の安全確保を考えて、ところどころが飛んでいます。
拷問の実態
 <アルグレーブ・グアンタナモ刑務所に閉じ込められた方は良かったです>。
このように語るレザー・マレクは受けた数々の拷問の実態を説明しています。手足を縛られた状態で天上からぶら下げる、ベッドに縛ってケーブルで打つ、血まみれの状態で、まったく動けないくらいきつくベッドやイスに縛って、52日間を過ごした。電波を体の敏感なところにつける、重いものを性器のところにぶら下げて、数日間そのままでいました。見せかけ処刑を受ける者も見ましたが。告白させるため訓練を受けた犬を使う、精神を弱めるため繰り返し化学剤の注射を打たれました。長時間睡眠させない、重要な薬品を与えない、水と食料を与えない、真冬と真夏に何もない独房に数ヶ月間閉じ込められました。殴り蹴る事は頻繁にありました。各種の拷問の時に数千回も死ぬ事を望んでいました。自殺未遂はしばしばでした。こんな状況は30ヶ月間継続しました。その後も定期的に拷問を受けました。209ブロックは中世時代の監獄よりはるかに卑劣なところです。209ブロックの存在を世界中の皆に知せるべきです。イスラム政権は、革命と神の名前でこんな野蛮な事を行っています。ここの管理は直接、最高指導者のハメネイのもとにあります。
 レザー・マレクの暴露はこのように続きます。
最近、逮捕者が増えてきているため209ブロックの独房は拡大しています。私は多くの学生・女性・若者の悲鳴を聞いています。たまたまだったが、拷問がもとで殺された有名ジャーナリストのザハラ・カゼミさん(女性)のことも見ました。(イラン生まれのカナダ国籍)。彼女の拷問者は、テヘラン検察長官のサイード・モルタザビー本人でした…
 長年情報機関の一員だったレザー・マレクの言うに、情報機関はテヘランで百か所の秘密刑務所を持っています。
 彼はまた、170〜190ヶ所の集団墓場の存在を指摘しています。<1988年には33700名が処刑されて、冷房付きのコンテナで集団墓場へ運ばれました。そこで深く掘ってあった穴に埋められた後、その上をコンクリート
被せました。これらの集団墓場には11歳から60歳の男女が埋められています。妊婦の女性さえ中にいました。遺族に教えられている多くの墓に何も入っていません。あれは嘘です。
イスラム政権の国際関係!
 レバノンヒズボラとか、アルカイーダ組織の支援・軍事的訓練あるいは、世界中をシェアに入れる麻薬密売への関わりもまたビデオで語られています。
 そして最後に、パーレビ王制時代から残されている秘密警察の資料の事です。実際、革命後、これらの資料は一度も公開された事はありません。これらの資料では現政権連中とパーレビ王制の秘密関係が多く記されているようです。
 ビデオはここで終わりますが、レザーマレクの話は続いていました…
(彼はつい最近209ブロックからゲゼルへサール刑務所(テヘラン周辺)へ移動されています)。
 パーレビ王制、野蛮なイスラム政権の非道な歴史はいずれ世界中に公開されます。その日は、イラン労働者大衆の次期の革命の後です!
イスラム政権打倒!
自由・平等・人間らしい社会を!
http://www.hra-iran.org/Archive_87/1122.html

現イラン検察長官、拷問者・人殺しのサイード.モルタザビー(指名手配中)