イラン,教師組合員の命の危機!

 
昨日は、教師で子供と女性人権活動家でもあるファルザード.キャマンギャル(男32)に対して二審の裁判から死刑が決定されました。彼の死刑は法務大臣の容認を得ている以上いつ執行されてもおかしくない状態にあります。現在ファルザードさんはテヘラン首都の地方にあるラジャイー市の刑務所に閉じ込められていますが、3年前まではクルド州の教師組合の情報部門員として活躍して、組合の機関紙や他の機関紙にも数々の記事を載せていました。現在、全ての教師組合の活動は禁じられています。

ファルザードさんの逮捕の経緯 
 ファルザードさんは3年前の秋頃に、政治犯の兄を面会するためクルド州からテヘランの悪名刑務所のエビンへ行ったところで逮捕されています。彼の逮捕は、全国的な教師らに対する抑圧と時期を同じくしています。逮捕後にはファルザードさんに対して厳しい拷問が加えられたり、いくつかの刑務所を転々と移動されています。また今でもそうですが、所内ではいつも彼を犯罪者や様々な病気に罹っている人と同部屋に入れています。そして、逮捕一年後の事ですが、わずか7分間と掛かった裁判で彼の死刑判決が出されています。弁護士はこれまで、ファルザードさんに対して行われている精神的と肉体的な拷問の問題と、裁判の流れや情報機関の主張や他の問題を指摘しています。例えばそれらの問題の一つは、ファルザードさんによる爆発物の保管ですが。事実上その主張を証明するために証拠になるようなものは裁判資料の中でどこにも見当たらないのです。あるいは、トルコのクルド民主党(PKK)のメンバーである事も容疑の一つになっています。しかし、実際にはイラン刑務所で数十人のPKKのメンバーが存在していますが、今までは彼らの誰一人に対してもこんな極刑判決が出された事はありません。また、トルコの刑務所に閉じ込められているPKKのリーダーでさえこんな極刑を受けた事はないのです。事実上、ファルザードさんはPKKとの関係を否定しています。
 7月11日の裁判でファルザードさんの他の二名の活動家仲間に対しても、10年の刑期と死刑の処分が決まっています。この三人に対して記せられている罪は神に対する敵対と、国の安全を脅かした事です。決定の後に裁判官はファルザードさんに対して、反省文を書くようにと指示しているようです。だが、ファルザードさんは、特に犯した罪はなく、当然反省文を書く必要もありません、と裁判の指示を拒否しています。
 この間、ファルザードさんの釈放を求めて行われたキャンペーンでは国内外の数千万人から支援が寄せられています。これらの支援は、国際人道機関や他の社会的組織と労働組合や個人から寄せられているものです。三千万人の組合員を持つ国際教員組合(EI)もそれらの一つです。以下のアドレスでEIの抗議文を見れます。(英文)
http://f-kamangar.hra-iran.org/english/page-e08.html
 また、昨日にしてEIのベルギー支部はイラン大使と面談をし、批判を表明すると同様に、フルザードさんに対して国際機関からの代表を受け入れた上で正当な裁判を行うよ、と要求しています。
 最近、国内外からの批判は高まる一方で新たに死刑が増大していると伝えられており、ファルザードさんの死刑もまたその流れの中で行われようとしています。上記のような対応を見て解るように、イラン政権は本当の意味で狂った政権です。イラン労働者共産党WPI)は処刑制度そのものの廃止を求める上で、断行として政治犯とファルザードさんの死刑を許せないと考えています。野蛮なイスラム政権は直ちに彼の死刑決定を取り消すべきです。さらに、400名余りに及ぶ政治犯の全員は早期に釈放されるべきです。多くの組織、団体と個人に支援を寄せて貰うよ願います!ファルザードさんの釈放を求めている署名への賛同は以下のアドレスで出来ます(英、ペルシア語)。
http://f-kamangar.hra-iran.org/index.html

また、支援団体のメールアドレスは:
Farzad.kamangar@gmail.com

情報は、WPIのニュースサイトにて:
http://www.rowzane.com/

      
     ご協力を宜しく願います!